External Communication Guidelines
インシデント中の外部コミュニケーションを管理する方法に関する情報です。外部コミュニケーションの責任者については、役割の説明を参照してください。
対外コミュニケーションのタイミング#
インシデントについてコミュニケーションを行う前に、重大インシデントをいつ伝えるべきかについて、合意された基準を持つことが重要です。インシデント会議は誤報や短期間の問題を起点に開始されることもあるため、適切なコミュニケーションのタイミングを知ることで、顧客に混乱が広がるのを避けることができます。これは組織のインシデントの定義や重大度レベルと関連付けることができます。
以下の基準も考慮するとよいでしょう:
- どのプロダクトが影響を受けていますか?
- サービスの利用にどの程度の影響がありますか?
- 何人の顧客が影響を受けていますか?
- 影響はどれくらい顕著なものですか?
- その影響は顧客が対策を講じたいと思うようなものですか?
また、インシデントの各段階に対応するテンプレートセットを作成することをお勧めします。これには、後述するコミュニケーションのオプションや特別な状況(長期間続くインシデント、小規模または限定的な顧客への影響、オープンされて即時解決されたインシデントなど)が含まれます。
コミュニケーション方法#
初期コミュニケーション:#
最初のコミュニケーションでは、インシデントが調査中であることを示す必要があります。ここでの目標は、インシデントの兆候を体験している顧客がステータスページやX(旧Twitter)アカウントを確認した際に、企業側の問題認識が見られないという状況を避けることです。
- 最初のコミュニケーションの決定と投稿は、インシデント会議の開始から5分以内に行います。
- これらのメッセージは、アクションが取りやすいように完全にテンプレート化しておきましょう。
- これらのメッセージは、まだ判明していない可能性のある範囲の開示を最小限に抑えることができますが、範囲がもうじき明らかになることを示す必要があります。
2回目のコミュニケーション:影響範囲の初期特定#
これは、最初のコミュニケーションから5分以内に、影響範囲がある程度判明した時点で配信する必要のあるメッセージです。この投稿では以下を概説する必要があります:
- 顧客への影響
- 影響を受けるコンポーネントや機能の更新情報
- 影響を受ける地域
更新情報#
インシデントの継続時間の長さによっては、定期的なアップデートが必要になります。インシデントの最初の2時間は、有意なアップデートが少なくとも20分ごとに配信されるべきです。2時間後は、更新頻度を減らし、長期インシデントコミュニケーションモデル(次のセクション参照)に移行することを選択できます。予想される頻度に関わらず、影響の程度が大きく変化した場合は、アップデートを投稿する必要があります。この際には以下を行うべきです:
- 影響や範囲の変化を示します。
- 回復やリスク軽減ステップに移行したと考えられる場合はそれを示します。
- 次の更新がいつ投稿されるかの予想を提供します。
プレミアムサポートプランを利用している顧客など、カスタマーサポートやカスタマーサクセスに関する特別な契約を持つ顧客には、カスタマーリエゾンまたはアカウントチームを通じて個別に影響を知らせましょう。
長期インシデント#
2時間以上続くインシデントは長期インシデントと見なされ、異なるコミュニケーション手順が必要です。インシデントが長引くことがわかった場合、顧客の期待を適切に設定する必要があり、内容のない更新を受け取ることによる顧客の疲労を避ける必要があります。迷った場合は、意味のあるアップデートができる頻度で通知してください。
- インシデント発生後、最初の1時間はこの決定は避けてください。
- 回復に長時間を要するインシデントの場合、判明した時点で更新情報に示してください。
- 更新頻度を減らす予定がある場合は、次の更新がいつ投稿されるかの見込みを引き続き提供してください。
解決#
最終的なコミュニケーションは、インシデントコマンダーによってインシデントからの完全な回復が確認された時点で投稿されるべきです。この更新には以下を含める必要があります:
- 完全な回復を確認します。
- データ損失や残存する破損を明確化します。
- 残存する影響がない場合は、更新情報にこれを明確に記載します。
これが投稿されたら、インシデント後とポストモーテムプロセスのステップに引き続き従ってください。